湯泊集落概要

世帯数 121 人口211人 (平成29年11月末日)

・屋久島の南西、烏帽子岳と鈴岳の間から流れてくる湯川の西に接した集落。
・その名の示す通り、海岸に温泉が湧いている。
・冬には季節風が強いが温暖な気候に恵まれており、屋久島では雨量 の少ない地域。
・花崗岩山地の裾、堆積岩の海岸段丘の上に開けたところで屋久島としては傾斜もゆるく、前岳の中小河川もあり、かつては水田も多かった。
・6000年前の土器、石器が出土しており、海や川に近く採取生活適地 だったと思われる。
・古い記録では、1708(宝永5)年シドッチ神父上陸関連島津家文書に湯泊村の記載がある。
・享保の検地帳には加子(船乗り)屋敷の記録があり、海上交通の拠点を思わせる。
・漁業は江戸時代から盛んだったカツオ漁が明治末期に衰退、トビウオ漁も昭和3 0年代まで継続していたが、現在では漁業従事者はいない。
・農業はカツオ漁衰退後に開墾、開拓がすすみ、カライモやサトウキビ栽培が盛んになった。
・その後製糖工場が閉鎖され、昭和50年代からポンカン、タンカン生産中心になっている。
・近年の特徴として、屋久島の自然を求める移住者が増加している。
・人口増減をみると1726(享保11)年に14世帯、144人の記録。最大数字は1950(昭和25)年の102世帯、606人。平成になってからは明治末期並みの200人余で推移している。

【文献・資料】
1 屋久町郷土史第1巻村落誌上
2 屋久町郷土誌第4巻歴史 3 区長他聞取り