山と海岸
概要
・花崗岩の隆起によって誕生した屋久島は、持ち上げられた日向層と呼ばれる堆積岩に縁取りされており、屋久島北東部から南西部まで海岸段丘をつくっている。
・湯泊は烏帽子岳から続く花崗岩の山裾にあり、海岸は20m程の段 丘崖になっている。
・急激に立ち上がる花崗岩の山と、海岸段丘の間が暮らしの場所になっている。
・湯泊温泉入り口にある中野川の滝は堆積岩の段丘崖を落ちており、 段丘海岸の姿は湯泊港付近でよく観察できる。
・海底でできた堆積岩は本来水平の地層だが、湯泊海岸の地層は傾斜 し、逆転し、褶曲しており、屋久島の隆起やプレート運動による圧力の結果と言われている。
・堆積岩の海岸には断層があるが、湯泊から平内付近にも見られ、その断層沿いに屋久島の隆起運動を熱源とすると思われる温泉が涌出している。
【資料】
1 屋久島の地質ガイド 屋久島環境文化財団
2 屋久町郷土誌第1巻村落誌上
写真
山と海岸
地層変化の激しい堆積岩の海岸と海岸段丘、その後ろに花崗岩の山々がある。 |
山と海岸
湯泊のシンボル烏帽子岳をはじめ屋久島は花崗岩の山々である。 |
山と海岸
海岸の湯泊温泉の後ろは海岸段丘になっており、その上に集落がある。 |
山と海岸
湯泊港の後ろに堆積岩の海岸段丘が続いている。 |
山と海岸
湯泊港西に続く堆積岩の段丘崖。 |
山と海岸
中野川の滝は、海の面した堆積岩の段丘崖を落ちている。 |
山と海岸
堆積岩の海岸には平内にかけて断層があり、屋久島の隆起現象が熱源ともいわれる温泉が湧いている。 |
山と海岸
自然涌出の温泉だが、協力金で利用できる施設整備された「はまゆ」がある。 |
山と海岸
恵比須様の岩は堆積岩だが、本来水平な地層が大きく傾斜しており、屋久島の隆起やプレート運動の圧力による作用を示している。 |
山と海岸
湯泊の堆積岩海岸では、顕著な褶曲現象が見られる。 |
山と海岸
下部は水平だが上部には波を打つような褶曲、複雑な地層変化の様相から屋久島の隆起やプレート運動の激しさがわかる。 |