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二十三夜祭

概要

・十五夜ほど盛んではないが、全国的に行われる月齢による月待行事。
・昔は島中で行っており、翌朝の日の出まで飲み明かしたといわれている。
・湯泊ではトコロカン(所官)として、昔は 4 名が選ばれ、紋付袴姿で役を務めた。 *トコロカンは神の仲立ち役のような役割と思われる。
・旧暦12月23日の夜、集落役員他住民が生活館に集まり、二十三夜祭を行っている。
・生活館の舞台側に結界縄を張り、その中は神域としてトコロカンだけが坐る。

平成30年2月8日(旧12月23日)湯泊二十三夜祭記録

・8:00生活館倉庫に区長、トコロカン役、他が集合し、二十三夜祭の結界縄をつくった。
・結界縄は普通と違った逆ないの藁縄で、ほぼ30cm毎に七、五、三の藁をたらす。
・縄ないに不慣れな若者たちに、ベテランが丁寧に手引きをした。 *若者不足状況だが、近年Iターン者が集落行事に参加するように なっている。
・夕暮れ時、トコロカンと区長他が浜に出てお供え用の小ぶりの丸い黒石を24個拾う。
・日没時(17:58)、海に向かってで入り日を拝む。
・その後、一同は湯泊神社に浜の石などを供えて参拝。
・生活館に二十三夜様の絵姿を飾ってお供えをし、結界縄を張って準備を整えた。 *二十三夜様の絵姿(女の神様)は区民が持っていたものを表装した掛け軸。
・お供えは月型の餅、日型の餅、麻2組、2組、トコロ(鬼野老、カズラのような根)12切れ、椎の実12個、カメノテ12個、浜の石12個、塩、米、お神酒。
・トコロカン2名が二十三夜様に拝礼。
・以降はトコロカンだけが結界の中に坐り、参会者は一人ずつ神前に拝礼。
・伝統行事では普通五穀豊穣と豊漁を祈るが、二十三夜様は海の神様なので豊漁を祈る。
・区長の音頭で献杯して、婦人有志が準備した料理で一同飲みかわす 祭となった。
・21:00には結界縄がはずされて、お開きとなった。

【参考資料】
1屋久町郷土誌第一巻村落誌上
2屋久島民俗誌 宮本常一
3他に区長他聞取り

写真

結界縄つくり開始

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区長以下、生活館倉庫に集合して拝礼してから結界縄つくりを始めた。

結界縄指導

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結界縄は逆ないで七、五、三の藁を垂らすなど、ベテランが指導した。

結界縄つくり披露

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若手も取り組む結界縄つくり。

浜の石拾い

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夕暮れの浜で二十三夜様に供える黒くて丸い小石を24個拾った。

拾った浜の石

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拾った石は、神社と二十三夜様に12個づつ供える。

浜の供え物

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浜には、お神酒と米や塩を供える。

浜で日没に祈る

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海に向って日没(17:59)祈った。

浜の祈り

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日没の祈りには、集落役員とトコロカンが参加した。

神社参拝a

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浜で日没に祈った後、一同は湯泊神社に参拝したa。

神社参拝b

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浜で日没に祈った後、一同は湯泊神社に参拝したb。

二十三夜様飾付

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二十三夜様の絵姿と祭の飾付。

二十三夜様供え物

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二十三夜様の供え物。

結界縄を張る

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生活館ホールの舞台側に結界縄を張り、結界とした。

トコロカン拝礼

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結界ができたところでトコロカンだけが立入り拝礼した。

参会者も拝礼

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その後、参会者も次々と拝礼したする。

一同飲み交わす

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拝礼も済んだところで、一同飲み交わす祭になった。

結界内のトコロカン

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トコロカンだけが結界内で役目を通した。

トコロカン最後の拝礼

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トコロカンが最後の拝礼をして、お開きとなる。

結界縄を外す

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集落役員が結界縄縄を外して結界が消滅し、祭はお開きとなった。

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