海岸
概要
・栗生沿岸は東シナ海を北上し、太平洋に抜ける黒潮本流に面してひときわ水温が高い。
・栗生の海は、108種のサンゴや333種の魚類など豊かな生物相が評価され、屋久島国立公園の栗生沿岸海域公園に指定されている。
・浅い海域では造礁サンゴが発達しており、関連した生物相に恵まれている。
・栗生川西の塚崎先端部のタイドプールでは、多様な熱帯魚やサンゴを見ることができる。
・水温の高い海には熱帯域から温帯域までの多数の魚種が見られる。
・雨の多い山から、多量の淡水が供給されることもあり、日本一魚種が多いと言われている。
・塚崎には多様な海浜植物があるが、テッポウユリとハマユウの群落が際立っている。
・海流伝搬のグンバイヒルガオが広範囲に見られ、黒潮由来の植生を 特徴づけている。
・栗生川の東に広がる栗生浜では熱帯、亜熱帯性の寄生植物スナズルと、同様のイネ科植物ツキイゲや見られるが、いずれも屋久島では栗生だけという町指定天然記念物である。
・島内各所と同様に栗生の砂浜でもウミガメの産卵があり、手厚く保護されている。
【資料】
1 国立公園栗生沿岸海域公園案内図(塚崎海岸)
2 屋久島の海辺静物ガイド 屋久島環境文化財団
3 屋久島町文化財資料 屋久島町教育委員会
4 屋久島の植物 川原勝征
5 区長他聞き取り
写真
立神から南西の海![]() 立神岩の南沖に望むトカラ列島から水温の高い黒潮本流が押し寄せてくる。 |
国立公園案内塚崎![]() 栗生の海は屋久島国立公園の栗生沿岸海域公園、塚崎に案内板がある。 |
塚崎隆起サンゴ礁![]() サンゴ礁の海域に面した塚崎西海岸の隆起サンゴ礁、沖の島は口永部島。 |
塚崎先端方向表示盤![]() 塚崎は屋久島の南西端、東シナ海から太平洋に向う黒 潮本流が岩礁を洗う。 |
サンゴのタイドプール![]() 塚崎の南部にはタイドプールが多く、サンゴも生息している。 |
ハナガササンゴ![]() タイドプールのハナガササンゴ。 |
塚崎のテッポウユリ![]() 塚崎にはテッポウユリの大群落がある。 |
テッポウユリ![]() 世界に広まる園芸種のテッポウユリは、屋久島原産といわれる。 |
塚崎のハマユウ![]() 塚崎にはハマユウの大群落がある。 |
ハマユウ![]() 種子が海水に浮くハマユウは海流伝搬植物、黒潮の道を象徴している。 |
浜のグンバイヒルガオ![]() 栗生浜のグンバイヒルガオ群落、塚崎にも多い。 |
グンバイヒルガオ![]() 種子が海に浮くグンバイヒルガオも黒潮が運んだ植物。 |
栗生浜天然記念物標柱![]() 栗生浜砂地のツキイゲとスナズルの天然記念物標柱、そばの植物はツキイゲ。 |
栗生浜のツキイゲ![]() 町指定天然記念物ツキイゲは熱帯と亜熱帯の砂浜に分布し、屋久島を北限とするイネ科植物で穂の形が特徴的。 |
栗生浜のスナズル![]() 町指定天然記念物スナズルは熱帯と亜熱帯の砂浜に分布し、屋久島を北限とする蔓性の寄生植物。 |
スナズル実![]() スナズルは秋に球形の実を付ける。 |
保護孵化したウミガメ![]() 栗生海岸では主にアカウミガメが産卵するが、手厚く保護されている。 |
子ガメ放流A![]() 保護、孵化させた子ガメの放流会が小学生と保育園児によって行われる。(提供:栗生小学校) |
子ガメ放流B![]() 保護、孵化させた子ガメの放流会が小学生と保育園児によって行われる。(提供:栗生小学校)  |