漁神(恵比寿像)
概要
・福神の中の一体であり、俗に福の神とも呼ばれ、屋久島においてはほぼ各集落に様々な形に見られるものとなっている。
・商家・漁師の守護神とされ、尾之間に存在する3体の恵比寿像のうち二体・浜恵比寿は後者(漁師)の意味を持ち、一体・町恵比寿は前 者(商家)とされている。
【場所】
〇町恵比寿
現在尾之間管理センター西(Aコープ側)に仁王像・日高〇(直を 三つ三角形に並べた形)之碑と並んで立てられている。
〇女子崎浜恵比寿
現JRホテル内屋久島温泉入り口から海側へ下って行った右手、コンクリート製のお社内、赤塗装の木製社に収められている。
〇尾之間浜の浜恵比寿
現在は尾之間港へ降りていく右手の高場に祭られている。
【詳細】
〇町恵比寿
・元は現農協付近にあったものが道路拡張工事時に仁王像と共に現在地に移された。
・仁王像はこの時移転を繰り返す中で上半身が失われた物であり。
・廃仏毀釈とは無関係との事。新暦一月十日は十日恵 比寿(s003001)として女子崎浜恵比寿と共に祭られる。
・石塔の中に安山岩ないし凝灰岩(どちらにせよ島外からの石と思われる)で掘られた像が収められている。
〇女子先浜恵比寿
・旧暦四月十日のトビウオ祭り(漁業の衰退と共に消滅)の時にはこの後ろで相撲大会が開かれたという。
・現在風化した装いの、町恵比寿と似た石で掘られた物一体、木製の比較的新しく見えるもの物が木造のお社に収められたものが一体、屋根部分と土台部分だけになってしまった由来不明の石碑一体が共に祭られている。
〇尾之間浜の浜恵比寿
・大正~昭和期には厚く祭られていたらしく、今まで台風等で何度も失われてきた。(屋久町郷土史一巻P1321)
・現在は木製の物がコンクリート製の社内にいくらかの石と共に収められており、十日恵比寿では祭られないが参拝者はいる模様。