s002001001_DSC0055.jpg

正月行事(七草祝い・鬼火焚き・門参り)

概要

新暦一月七日は一日催し物が続く。

七草祝い

南九州・主に鹿児島県下で行われる、数えの七歳になった子供 が親戚等の家を周って七草がゆを貰って回る、実質の七五三に当たる行事。
尾之間においては 七草どうし(どうしもい)と呼ばれ、朝食 前に七件の親せきを周る。区の行事としては朝10時に保食神社集合で神事・記念品贈呈・記念撮影が行われる。

鬼火焚き

九州地方で一月七日に行われる火祭り。屋久島でも各集落で行わ れ、集落それぞれに特色がある。大体において竹とウバメガシで やぐらを作り、お正月飾りもくべて鬼の絵と共に盛大に燃やし、 その燃え残りの木の枝をお守りとして持ち帰る。

門参り

鬼火焚き終了後、青年団や子供達が喪中を除く各戸を巡り、集落それぞれの祝いの口上を述べ、祝儀やお菓子を貰って回る正月行 事。

【場所】
〇七草祝いは保食神社
〇鬼火焚きはJRホテル前運動公園
〇門参りは保食神社を起点、管理センターを帰着点とし、手分けして全集落内を巡る。

【詳細】
2018年次第。

〇七草祝い行事 保食神社
10時開始、参加予定者6名のうち二人が着付けの関係で遅れる (うち一人は遅れながらも参加)
・区長をはじめとし、各参加者家族ごとに神前へのお参り。
・区長挨拶、参列者(町会議員)挨拶 ・大人にはお神酒、子供はジュースで乾杯
・各家庭ごとに自己紹介、将来の夢等。
・神前に礼、記念撮影
10時40分頃には解散。

〇鬼火焚き・準備
・子供たちは七草祝いと並行して管理センターで鬼の絵を描く。午前中から鬼火焚きの塔が準備される。
・孟宗竹を束ねウバメガシの枝葉を周囲にめぐらし、酒{焼酎}塩等でお清めもする。
・「鬼のチンコ」とされる芯を地面に埋め、ほぼそれだけで塔が支えられる状況まで持って行き、高所作業車で引き揚げ立ち上げたのち一応ワイヤーケーブルでの支えも加える。
・ 今年は竹の根元が裂けたので自立はさせられず補強とワイヤーで 立てた。
・ ところどころにペットボトル入りの灯油を吊るして仕込む。

〇鬼火焚き開始
・平日であれば5時のところ、この日は日曜日なので早めて3時開始。
・ 大小に用意された塔の小さいほうに火がつけられ(本来は七草の子が火をつけるらしい)、大きい方の塔に鬼を掲げたのちその火をそちらへ移す形で点火。
・順調に燃えたら竹の塔を倒し、切って割り、ウバメガシの枝を取り分けて皆と分ける。
・竹は歯痛の時につまようじ代わりに使えば緩和され、ウバメガシはその年初雷の時に「鬼は外・福は内」と唱えながらかまどで燃 やすと良いとされる。

〇祝い申そう
17時出発予定
・16時30分保食神社集合。 これも例年より早い。
・保食神社で口上をうたい。区長からお神酒が振舞われる。 本来青年団→人員減少により民芸保存会員も参加→さらなる人員
減少により小学生の高学年以上~中学生も参加するようになった。
・人の少なかった以前は、歌い終わってお祝儀を頂く人間を一人置 いて他の人間は先へ進む等の時間短縮も使いそれでも夜11時頃まで掛かっていたという。
・担当地区を決めて6班に分かれてゆく。 区民は前もって家に子供が来るのか大人が来るのか聞かされているのだが、今年は例年から変わった様で、「お酒を用意していたら 子供が来た等」戸惑う区民も見られた。

各戸を巡り、がらりと玄関を開け
「祝い申そう」
「おじゃいおじゃい」
で始まる。口上は以下。

「いわいもうそう
いつもよりことしは
きどのまつがさかえたさかえたもろいよ
にしのほうのえだには とびおがさがって
ひがしのほうのえだには さうすろいがとまって
さうすろいのまいにおいたるいねは
ひともとかえば せんごく
ふたもとかえばにせんごく
そなたのやどをみわたしみれば
こめのたわらはせんごく
もみのたわらはにせんごく
とおびはまんごくいをうてもうす
やまのもんなほん
そらそらやまのもんなほん 」

・特に職業や境遇によって口上は変えない。
・喪中の家ではやはり歌わないが、不在の宅に対しても歌う。その場合玄関口にお神酒・ご祝儀が用意されている場合もある。
・「さうすろい」とはウグイスを指すと言われる。現に宮之浦は同じようにしてウグイスと歌う。
・元々家の前のしめ縄飾りは鬼火焚きで燃やされるのではなく、 門参りの不要/済みを見分けるため、口上をし終わった家の物を門参 り時に一軒ずつ下ろして行っていたという。
・この方法であれば喪中の家は元々しめ縄が無いので間違いが生じず良い。例年「うちにはこなかった」というトラブルがあるとのこと。
・御祝儀は子供たちで山分けせず、子供会・育成会も含めた各種団体のの活動資金となる。今年は35万円集まった。
・お菓子の分配ののち子供は解散・大人はのん方。この時点で20時30分、去年に引き続き早めの終了となった。

写真

メイン写真 鬼火焚き

s002001001_DSC0055.jpg

メイン写真 鬼火焚き

七草祝い行事

s002001002_DSC0463.jpg

区長挨拶

七草祝い行事

s002001003_DSC0468.jpg

神前礼拝

七草祝い行事

s002001004_DSC0482.jpg

乾杯

七草祝い行事

s002001005_DSC0492.jpg

挨拶・将来の夢

七草祝い行事

s002001006_DSC0521.jpg

集合写真

鬼火焚き

s002001007_DSC7917.jpg

鬼火焚きの櫓先端部

鬼火焚き

s002001008_DSC7919.jpg

櫓制作風景

鬼火焚き

s002001009_DSC7921.jpg

塩・酒で清める

鬼火焚き

s002001010_DSC7922.jpg

鬼のちんこ

鬼火焚き

s002001011_DSC7924.jpg

婦人部による製作者への炊き出し

鬼火焚き

s002001012_DSC7930.jpg

トラックによる材料搬入

鬼火焚き

s002001013_DSC7933.jpg

櫓に仕込む灯油をペットボトルに詰める

鬼火焚き

s002001014_DSC7938.jpg

材料の枝を切る

鬼火焚き

s002001015_DSC7954.jpg

高所作業車で櫓を建てる。

鬼火焚き

s002001016_DSC7992.jpg

自立しなかったのでつっかえ棒

鬼火焚き

s002001017_DSC0008.jpg

自鬼の絵を描く子供達

鬼火焚き

s002001018_DSC0002.jpg

小さな方の櫓に点火

鬼火焚き

s002001019_DSC0006.jpg

大きな方にも鬼の絵が上がる

鬼火焚き

s002001019_DSC0006.jpg

鬼火焚き{メイン写真}

鬼火焚き

s002001021_DSC0082.jpg

鬼の絵を燃やす

鬼火焚き

s002001022_DSC0112.jpg

櫓が倒れる

鬼火焚き

s002001023_DSC0132.jpg

倒れた竹を切る

鬼火焚き

s002001024_DSC0142.jpg

焦げた枝を切り分ける

鬼火焚き

s002001025_DSC0146.jpg

竹を割る

鬼火焚き

s002001026_DSC0154.jpg

竹と小枝を持ち帰る

祝い申そう

s002001027_DSC0171.jpg

保食神社に集合

祝い申そう

s002001028_DSC0183.jpg

整列・班分け

祝い申そう

s002001029_DSC0189.jpg

神前へ工場をうたう

祝い申そう

s002001030_DSC0196.jpg

お神酒振る舞い。

祝い申そう

s002001031_DSC0211.jpg

出発。

祝い申そう

s002001032_DSC0225.jpg

各戸での振る舞い。

大祭式典

s002001033_DSC0240.jpg

祝い申そう風景。

祝い申そう

s002001034_DSC0247.jpg

留守の家でもご祝儀は置いてある。

祝い申そう

s002001035_DSC0327.jpg

管理センターに帰還

祝い申そう

s002001036_DSC0343.jpg

管理センター前に全員集合、口上を合唱

祝い申そう

s002001037_DSC0370.jpg

お菓子のおすそ分け

祝い申そう

s002001038_DSC0391.jpg

大人は残ってなおらい

ダウンロード