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農業

概要

・高平地区は第二次大戦後の開拓集落であり、地域産業は農業である。
・1970(昭和45)年の製糖工場閉鎖は、カライモやサトウキビ生産を基本にした高平の農業に大きな変化をもたらした。
・工芸作物から、果樹や輸送野菜など商品作物生産へと変化したのである。
・1988(昭和63)年に開始された屋久島南部畑総事業によって農地の基盤整備、用排水の完備、スプリンクラー設置など生産環境が著しく充実した。稲作・古くは、麦生からの出づくりによる陸稲栽培が主だったと思われる。
・昭和になってから、一部に水田が開かれるようになった。
・さらに開拓以降、導水に取り組まれて開田がすすめられた。
・作型は台風と病虫害を避けて3月田植え、7月末稲刈りの超早場米生産になっている。
・屋久島南部畑総により水田の基盤整備と用排水整備がすすみ、現在に至っている。

ポンカン、タンカン
・昭和40年代以降市場出荷の柑橘類生産が注目されて在来のポンカンに加え、その後地域品種が開発されたタンカンも大幅に増植された。
・ポンカンとタンカンは市場でも屋久島ブランドの定番として評価され、高平でも主力作物になっている。
・近年はオレンジ風味のタンカンの人気が高く、ポンカンをしのぐ生産量になっている。

ガジュツ
・ガジュツからつくられる胃腸薬恵命我神散は、化学薬万能の時代に特徴ある人気の屋久島の医薬品である。
・ガジュツはウコンと同じショウガの仲間で、高温多湿の屋久島に適した伝統作物である。

畜産
・昔と違って労役のために牛を飼うことはなく、もっぱら肉牛の生産である。
・和牛の子牛を生産する繁殖経営で、子牛はセリを通して本土の肥育農家に出荷される。
・高平は一戸の経営だが、親牛70頭近くと屋久島一の規模である。

花卉園芸
・屋久島で農産物市場出荷が活発化する中、平成になってから花卉の施設栽培が始まった。
・高平では一戸の経営だが、ドラセナ類の施設が42aと屋久島有数の規模である。
・上質の生産品は屋久島ドラセナの名で鹿児島市場の定番商品になっている。

【資料】
1 屋久町郷土誌第二巻村落誌中
2 高平開拓50周年記念誌 平成10年高平区 3 区長、生産者聞取り

写真

整備された水田

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畑総事業で整備された高平の水田。

早期水稲田植え

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早期水稲は3月末に田植え。

田植え山背景

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灌漑の水が行き渡る田植え。

梅雨明け稲稔る

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梅雨明けには早期水稲の稲が稔る。

コンバイン稲刈り

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共同作業による稲刈りと違ってコンバインによる省力作業。

ポンカン

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11月に色づくポンカン。

ポンカン高平岳

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ポンカンの向こうは高平岳。

ポンカン収穫

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ポンカン収穫作業。

倉庫ポンカン

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倉庫に広げられたポンカン。

タンカン

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オレンジ系の晩柑はタンカン。

タンカン収穫

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2月になるとタンカンの収穫。

タンカン収穫山背景

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山を望むタンカン園の収穫作業。

ガジュツ生育期

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夏前に土寄せする生育期のガジュツ。

ガジュツ根

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恵命我神散の原料になるガジュツ根。

ドラセナハウス

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色鮮やかに発色するハウス栽培のドラセナ。

ドラセナ選別

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生花市場に出荷されるドラセナの選別作業。

ドラセナ箱

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鹿児島市場で長年の定番になっている屋久島ドラセナ。

牛舎外観

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和牛の子牛を生産している牧場の牛舎。

牛の世話

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70頭に近い親牛と出荷前子牛の世話。

牛舎外

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牛舎外の放牧中で過ごす時間も長い。