愛子岳権現社・詣所・えぴす様・水神様・湧水
概要
愛子岳権現社
・詣所(権現社) ・愛子岳の岳参りに行けない人々のために、山頂を本宮として登山道 への手前に建てられた詣所である。岳参りの際にはここで参拝してか ら登る。
・戦時中は出兵兵士の武運長久を祈った所でもある。
・平成11年12月に建替えが行われたが、昔の祠もそのまま残っている。
えぴす様
・小瀬田漁港にある漁業の神であるえびす様を祀った祠である。
・えぴす様は二体祀られているが風化が進んでいる。
・えびす(EBISU)ではなくえぴす(EPISU)という。
・年に一度、5月にえぴす祭りを行っている。
水神様
・由来等は不明。小瀬田の「下ん湖」とよばれる場所にある自然石の御神体である。
・数十年前、周辺はきれいに整備され鯉が泳ぐ池などもあったが、現在は草木で覆われてしまっている。
湧水(下ん湖の湧水)
・水神様の下に湧いている水である。
・小瀬田集落は、昔、女川・男川の谷が深く、生活用水は下ん湖等の湧水を利用しながらの生活であり、大変苦労していた。町の水道施設が出来るまでは、早朝のまだ薄暗いころからバケツなどを持って、付近の水場へ水汲みに行くのが日課だった。
・元日の水汲みは、準備した米や塩を水場へ投げ入れ、水汲み歌を歌いながら水を汲んで帰り、神、仏に供えた後、家事に使用した。
・元日の水くみの歌は、『年の初めに水を汲む 水を汲まずに福を汲む福を汲む』と歌われていた。
【参考文献】
1上屋久町郷土史/上屋久町
2屋久島、もっと知りたい 人と暮らし編/下野敏見
3小瀬田の伝統行事伝説方言録/小瀬田愛郷会
4上屋久町の民俗/上屋久町教育委員会
5区長他、住民の聞き取り