小瀬田神社・観音様
概要
<小瀬田神社>
・祭神は大国主命(オオクニヌシノミコト)。小瀬田集落は、昔、供養石野という場所にあって、黒石野村と呼ばれる大きな集落だったが、多くの災難や怪異に見舞われたため、現在の集落の場所に移ったが、小瀬田神社もその時に現在の場所、海岸の上の地に遷座した。
・小瀬田神社は、昔、明儀神社と呼ばれており、今と同じように海辺にあった。参拝者は海辺で禊をしてから参る形式となっていた。
・神社は小瀬田の旧県道から海側に入った道の奥にあり、種子島が良く見える海沿いの森の中に建っている。本殿、拝殿、鳥居を一直線に結んだ先は海に続く道(階段)である。神社からは愛子岳を望むことができる。
・例大祭は旧暦9月16日にある。例大祭の他に、昔は春祭り・秋祭りも行っていたが、現在は、2年に1回、奉納舞踊を行っている。
・本殿改築完成は昭和49年10月30日(旧9月16日)(記念碑 より)。拝殿建築完成は昭和58年7月26日(記念碑より)である。
・鳥居は平成3年8月に、神社入口と神社前の灯篭は平成30年10 月に建立された。
<観音様>
・小瀬田神社の奥の森の中に祠が建っている。
・馬が放牧されていたころは馬頭観音祭が行われていた事から、馬頭観音を祀っていると思われる。赤と白で塗られたセメントの祠の中に、自然石の御神体をおいて祀っている。
・小瀬田には昔馬が多く、各家庭に1頭ないし数頭いた。農耕用だけでなく林業にも活用され、家庭の収入に与える役割は大きく特別に大切にされてきた。ウマトリマツリという馬に感謝する田の稲の祭りも行われていた。
【参考文献】
1上屋久町郷土史/上屋久町
2屋久島、もっと知りたい 人と暮らし編/下野敏見
3小瀬田の伝統行事伝説方言録/小瀬田愛郷会
4上屋久町の民俗/上屋久町教育委員会
5区長他、住民の聞き取り