早崎鉱山跡・早崎灯台跡
概要
・早崎鉱山は長峰の東にある早崎の海岸(落川河口の北約800メートル)にある、タングステンの鉱山跡である。
・タングステンは融点が高いので電球や真空管などのフィラメントとして利用されていた。また、戦争中などは大砲の砲身などにも使われ ていた為に、軍需産業として爆撃の対象となった。
・鉱山は明治末期に発見され、大正時代に発掘が始まった。発掘は坑内掘り(横に掘る)ではなく、安価で出来る露天掘り(立堀り)が行 われた。昭和12年から仁田貞夫氏(仁田鉱山株式会社)の所有となった。昭和17年には空襲のため休山。昭和25年には再開し、良質 なタングステンが多く採鉱されたが、その後閉山した。
・タングステンは石英斑岩岩脈にあることから、鉱山跡は石英(クリスタル)が見られる。そのため、平成中期頃(平成19年以前)から 早崎鉱山跡はクリスタル岬と呼ばれている。
・現在鉱山跡にある横穴は発破の際の退避所である。
<早崎灯台跡>
・屋久島早崎灯台は長峰の東にある早崎の海岸に建てられた灯台。
・昭和47年1月に早崎鉱山近くの林内にて点灯開始、昭和51年3月に長峰墓地敷地内へ改築されたが、平成23年10月にその役目を 終え、撤去された。現在は墓地内に灯台記念碑(当時使われていたランプ)が残されている。
【参考文献】
1上屋久町長峰区郷土史 あしあと/上屋久町長峰区
2区長他、住民の聞き取り