農業・醸造業
概要
・平野地区は明治中期に開墾によって開かれた農業集落である。
・第二次大戦後は開拓入植もあり、原に大型製糖工場ができたほか、地元平野でも島内唯一のでんぷん工場も稼働してサトウキビ、カライ モ生産を基本に発展した。
・高度成長を背景に1970(昭和45)年には製糖、でんぷん工場が閉鎖され、農業生産は減少した。
<茶栽培>
・明治期の開墾はサトウキビ主力だが、茶の生産も意図されていた。
・1972(昭和47)年頃からお茶の栽培が新たに始められ、その後企業の進出もあって平野地区では最大の面積になっている。
<畜産>
・屋久島では近年和牛の畜産経営が盛んになっている。
・平野地区でも20年程前から多頭飼育が始まり、現在4戸の農家が子牛の生産に励んでいる。
<稲作>
・水利が悪く水田は少なかったが戦後開拓もあり、最盛期には18hになったこともある。
・現在は一戸が稲作を続けている。
<焼酎醸造(三岳酒造)>
・1958(昭和33)年タングステン鉱山閉山と入れ替わるように、三岳酒造が創業した。
・鉱山用水であった花揚川水源が、水を欠かせぬ醸造業に生かされた。
・近年は焼酎「三岳」が屋久島の銘柄品として全国的に人気を集めている。
・50人近い人が働く有力企業である。
*三岳酒造は私企業につき、写真の商業的利用には留意が必要
【資料】
1 屋久町郷土誌第二村落誌中
2 区長他聞き取り
写真
茶園1![]() 生産が増加している |
茶園2![]() 緑茶種の栽培は屋久島が南限といわれている |
茶園3![]() 3月末には茶摘みが始まる |
茶園4![]() 機械化が進んでいるので平たん地が多い平野地区は適地が多い |
畜産1![]() 子牛の生産が盛んで4戸の農家が取り組んでいる |
畜産2![]() 放牧される母牛をよく見かける |
稲作1![]() 水田の後ろに前岳の連山が美しい |
稲作2![]() 稲刈りもコンバインが主役になっている |
稲作3![]() 3月田植、7月稲刈りの早期水稲 |
三岳酒造1![]() モイヨ岳を背にした三岳酒造 |
三岳酒造2![]() 原料のカライモ処理から焼酎造りが始まる |
三岳酒造3![]() カライモの選別 |
三岳酒造4![]() 伝統的な瓶による仕込み |
三岳酒造5![]() 近代化されたタンクも利用されている |
三岳酒造6![]() 焼酎三岳は屋久島の銘柄品として全国に送り 出される |