正月7日行事(七草・鬼火焚き)
概要
七草祝い
・鹿児島県で広く行われている数え7歳の子供のお祝い行事。
・子供達が晴れ着を着て身近な7軒を巡り、七草ぞうすい(七草がゆ)をいただく。
・多くが宮之浦の益救神社に参拝するとともに、弓矢八幡に詣でる家族もいる。
・麦生区では公民館で七草のお祝い会が行われた。
・2020(令和2)年のお祝い会には5人の子供が招かれた。
・この後、七草の子供たちは鬼火焚きの点火役を務めた。
鬼火焚き
・悪霊を焼き払う行事として「どんど焼き」などと呼ばれる全国的行事で、屋久島はその南限にあたる。
・屋久島では正月行事として、1月7日に全集落で行われる。
・2020(令和2)の鬼火焚きに備えて前年の暮12月29日に子供会と役の大人が公民館で鬼火櫓に掲げる鬼の絵を描いた。
・1月7日8:30公民館に担当班が集合して、鬼火焚きの材料採りから準備が始まった。
・笹(コサン竹)、孟宗竹、カズラなどが採取され、集落海側の農地に集められた。
・頂部に葉を残した孟宗竹を芯にして笹がカズラでくくられ、高さ20m近い鬼火櫓が立ち上がった。
・周囲には、各神社や民家の門松、しめ縄など正月飾りが置かれた。
・年末に描かれた鬼の絵は、大人が描いた大きな鬼と子供が描いた様々な鬼が表裏張り合わせになって吊り上げられた。
・15:00七草の子供たちが火入れの役となって、鬼火焚きが燃え上った。
・10分余りで燃え盛る鬼火焚きは倒され、燃え残った笹が家のお守りとして持ち帰られた。
・倒された後、鬼火焚きの火で焼いた塩サバと青竹杯の焼酎が振舞われ、 山々を望む鬼火焚きの会場は住民総出の新年会といった様相になった。
【文献・資料】
屋久町郷土誌第二巻村落誌中
屋久島、もっと知りたい~人と暮らし編~ 下野敏見
広報むぎお
区長他聞き取り
写真
燃え上がる鬼火焚き![]() 麦生前岳背景に燃え上がる鬼火焚き |
七草一行![]() 七草祝いの家族が7軒の家を廻る。 |
七草巡り![]() 七草祝いの子供を連れて、縁のある家を廻る |
七草ぞうすい![]() 訪ねた家で子供たちは七草ぞうすいをいただく |
七草弓矢八幡参り![]() 七草には益救神社の他に、集落の弓矢八幡にもお参りする |
七草お祝い会公民館![]() 公民館で区の七草お祝い会が開かれた |
七草お祝い会7歳5人![]() 七草お祝い会に招かれた7歳は5人 |
鬼の絵を描く子供達![]() 鬼火焚きに掲げる絵を子供達も描いた |
子供たちの鬼の絵![]() 子供たちは小型の紙にそれぞれが鬼を描いた |
鬼の絵を描く鎌田氏![]() 大きな鬼の絵は鎌田氏が描いた |
大きな鬼の絵![]() 大きな鬼の絵の裏に子供たちの絵が貼り合わせになる |
笹伐り![]() 鬼火焚きで燃やす笹は山のコサン竹を伐り出す |
笹運び![]() 笹は軽トラ2台分も運んだ |
孟宗竹に笹をくくる![]() 山で集めたカズラで孟宗竹に笹をくくるのは人手作業 |
孟宗竹に笹をくくる![]() 笹をくくりつけた20m近い鬼火櫓を、力を合わせて立てた |
正月飾り![]() 門松やしめ縄など正月飾りが一緒に燃やされる |
鬼の絵吊り上げ![]() 大きな鬼と子供たちの鬼の貼り合わせが鬼火櫓に吊り上げられる |
鬼火焚き点火![]() 15:00頃、七草の子供たちが鬼火焚きの火をつけた |
鬼火焚き炎上子供鬼![]() 燃え上る鬼火焚き、見えているのは子供たちが描いた鬼 |
鬼火焚き炎上鬼![]() 激しく炎上したところで鬼の絵が少し下ろされる |
H29大人相撲鬼火焚き倒し![]() 一番燃え上って、鬼に火が回ったところで鬼火焚きは倒される |
お守り笹取り![]() 燃え残りの笹は、家のお守りとして取られる |
お守り笹取り子供![]() お守りの笹を手にした七草の子供達 |
振舞いサバ焼き![]() 鬼火焚きの火で起こした炭による振舞いの塩サバ |
振舞い焼酎![]() 青竹杯の振舞いは焼酎とビール |
鬼火焚きは新年会![]() 正月7日の鬼火焚きは、住民新年会ようなもの |